自分のために買うお土産は本当にたのしい。
職場に義理で持って行くお土産選びのつまらなさといったら、身を切るような辛さがある。
知らない土地に行ったら、そこの代表的なお土産を買わずにはいられない。北海道なら木彫りのクマ、沖縄ならシーサー、東京はスカイツリーだ。
子供のときはあまりに常套的な行動は気恥ずかしい気持ちになるので少し抑えていたが、年齢を重ねると、道頓堀でグリコポーズで写真を撮る行為が、寧ろ格好良く思えてくるようになる。
鳥取に旅行した際に鳥取砂丘の砂で作られた「目玉のおやじ」フィギュアが売られていた。
驚くべきは、税込880円であること。物価上昇中の日本で3桁とは砂が原料なだけのことはある。また、これ程土地の思い出が詰め込まれたものもあるまい。
折角お土産を買うならその土地に根付いた伝統や思い出を感じるものがいい。
鳥取は、ゲゲゲの鬼太郎の作者である水木しげるの出生地でもあるため、キャラクター商品でも申し分ない。(土地に縁もゆかりもないキャラクターを利用したお土産は俺は好まない)
お土産で悔しい思いをしたことがある。
冨樫義博展で六本木に行ったときに、ついでに虎ノ門ヒルズまで散歩した。そこで虎ノ門のキャラクター「とらのもん」のレジンフィギュアを見つけた。悩んだ結果、余計な手荷物を増やしたくなかったこと、電車ですぐに来れる距離であることから購入しなかった。
しかし、その後販売終了し手の届かないものになってしまったときは非常に後悔した。
お土産は食べ物も良いが、なるべく手元に残るものを選ぶ。できればどちらも買う。
最近では断捨離が流行っているらしいが、そんなものもっての外。一昔前に「モノより思い出」というキャッチコピーのCMがあったが、俺の考えでは、「モノは思い出」なのだ。
何もない空間から思い出を語るより、モノをきっかけに想像した方が遥かにイメージは鮮明になり豊かなコミュニケーションを生む。このために俺は今後もお土産を買う。
追記
・お土産は土地柄のものを選ぶ。
・土地に縁もゆかりもないキャラクター商品は買わない(ただし、ドラえもんは好きなのでこの限りではない)。
・ネットで安く買えるのであれば、普通に安い方で買う(アマゾンだと手荷物が増えない上に送料無料)。